第7回:スキンケアアイテムの特徴と選び方をマスターしよう。 ― 最強肌を作る!多忙な看護師でもできる簡単ケア。

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第7回:スキンケアアイテムの特徴と選び方をマスターしよう。

スキンケアのレッスンをしていると、「スキンケアアイテムの選び方がわからない」という悩みを聞くことがあります。スキンケアアイテムの選び方のポイントは、それぞれのアイテムの基本的な特徴を知ることから始まります。
まずは、それぞれのスキンケアアイテムの特徴を見ていきましょう。

スキンケアアイテムの構成成分は、大きく分けて3つ

スキンケア化粧品を構成するものは、大まかに分けて以下の3つです。

1、基本成分(基材)
2、有効成分
3、品質保持を目的とした成分

これは、クレンジング・洗顔などの肌の清浄を目的とアイテムから、化粧水やクリームなど保湿を目的とするものまで共通しています。

基本成分(基材)とは、化粧品の骨格を作る成分のことです。
油性成分、水性成分、それを混ぜるための界面活性剤などが含まれます。スキンケア化粧品は、肌表面のうるおいを保つ働きを基本としている「皮脂膜」のモイスチュアバランスの構造を基本としています。肌の潤いを保つモイスチュアバランスは、水分・皮脂・NMF(天然保湿因子)の3つですが、スキンケア化粧品のモイスチュアバランスは、水分・油分・保湿剤となっています。

有効成分とは、シミ・しわ・ニキビ・乾燥などの肌悩みに対して、コラーゲンやセラミドなど、化粧品の効果・効能を発揮する原料のことです。植物エキスやビタミン類合成成分も、有効成分に当たります。

品質保持を目的とした成分とは、基本成分や有効成分以外で、製品の安全性や品質を保つための防腐剤・酸化防止剤などのことです。化粧品は、未開封の状態で3年、開封後は1年で使い切るという使用期限があります。開封していない状態で3年品質を保持するためには防腐剤や酸化防止剤は不可欠です。

次に、それぞれのアイテムの構成成分を見ていきましょう。

クレンジング

クレンジングの構成成分は、

・水溶性成分(保湿剤)
・油性成分
・有効成分
・界面活性剤・増粘剤
・品質保持を目的とした成分
 です。

クレンジングを構成する成分の中では、一番多く含まれるのは油性成分です。メイクアップ化粧品の汚れは、油性の汚れです。その油性の汚れを、クレンジングの油性成分が浮き上がらせます。本来なら、拭きとってしまえばクレンジングは完了しますが、界面活性剤が含まれていることにより、水を加える事でクリーム状になるため洗い流せるように作られています。

洗顔(クリーム・ペースト状の場合)

洗顔の構成成分は、

・水溶性成分(保湿剤)
・界面活性剤
・有効成分
・品質保持を目的とした成分
 です。

水性成分(保湿剤)と界面活性剤の比率が大きめです。肌の汚れを落とすことを目的としたアイテムのため、界面活性剤の洗浄力の違いにより洗いあがりの感触に差があります。また、油性成分を混ぜることが可能なため、洗いあがりのしっとり感を出すこともできます。

化粧水

化粧水の構成成分は、

・精製水
・水溶性成分(保湿剤)
・アルコール
・有効成分
・品質保持を目的とした成分
 です。

化粧水でもシミ・シワ・ニキビの肌悩みに対応できるような有効成分を配合したものも多く、目的も種類も豊富です。

【柔軟化粧水】
一般的に化粧水と呼ばれるものです。みずみずしく滑らかな肌を保つことが目的で保湿成分を配合しています。角質に水分を与え、肌を柔らかくします。

【収れん化粧水】
柔軟化粧水のように角質に水分や保湿成分を補いますが、毛穴を引き締める収れん作用や皮脂の分泌を抑える作用も持ちます。脂性肌や皮脂の多い混合肌の方や、皮脂でべとつくTゾーンへの部分使いがオススメです。アルコールの配合量も多く、さっぱりとした使い心地です。

【拭きとり化粧水】
余分な角質を落とす目的や、軽いクレンジングとしても使用されます。汚れを落とすために界面活性剤も配合されており、保湿剤とエタノールも含んでいます。拭きとり化粧水は、必ずコットンを使用します。

乳液

乳液の構成成分は、

・精製水
・水溶性成分(保湿剤)
・アルコール
・油性成分
・界面活性剤・増粘剤
・有効成分
・品質保持を目的とした成分
です。

乳液は化粧水とクリームの中間にあたり、肌に水分と油分をバランスよく与えられます。クリームに比べ、精製水と水溶性成分の割合が多いのが特徴です。さっぱりタイプ・しっとりタイプなど、使用感の違いで何種類かに分かれています。肌質や季節でテクスチャーを変えて選びましょう。

クリーム

クリームの構成成分は、

・油性成分
・精製水
・水溶性成分
・界面活性剤、増粘剤
・有効成分
・品質保持を目的とした成分
 です。

乳液より油性成分の比率が多く、保湿効果や化粧水などの水分の蒸発を防ぐ効果があります。安定した乳化やゲル化により、有効成分を効果的に配合できます。季節や年齢、生活環境などによって、使用感やタイプが何種類にも分類されています。

美容液

美容液は、その形状の違いによって構成成分にも違いがあります。

【化粧水型】
・精製水
・水溶性成分(保湿剤)
・アルコール
・有効成分
・品質保持を目的とした成分

【乳液型】
・精製水
・水溶性成分(保湿剤)
・アルコール
・有効成分
・油性成分
・界面活性剤、増粘剤
・品質保持を目的とした成分

【ジェル型】
・精製水
・水溶性成分(保湿剤)
・有効成分
・増粘剤

美容液は、有効成分を多く配合しています。

いつものスキンケアに追加することで、肌悩みへ効果的にアプローチできる、付加価値の高いアイテムとされています。

しかし、美容液の定義として有効成分濃度が決まっているわけではありません。スキンケア化粧品に付ける種類別名称(化粧水・美容液・乳液など)は、各メーカーが自由につけることができます。そのため、A社の美容液よりもB社の乳液や化粧水のほうが有効成分が濃度高いといった場合もあります。

ジェル

ジェルの構成成分は

・精製水
・水溶性成分
・増粘剤
・有効成分
・品質保持を目的とした成分
です。

水分を多く含む水溶性のジェルは、肌への水分補給、保湿効果、清涼効果があります。使用感はみずみずしくさっぱりとしているため、夏用や脂性肌用のアイテムに多く利用されています。

化粧品の全成分表示とは

2001年4月から、化粧品には全成分表示が義務付けられています。(医薬部外品は全成分表示の義務はありません。医薬部外品の全成分表示は、日本化粧品工業連合会の自主基準です。)

表示順は配合量の多いものから順に記載すると決まっています。

一般的な化粧品の場合は、
「基材→乳化剤→有効成分→着色剤」の順となっています。

しかし、配合が1%以下の成分と着色剤は順不同で記載できます。1%以下のものが多く含まれる商品の場合、消費者が好みそうな成分を前に表記するということも可能です。「前に書いてあるから、たくさん配合されているわけではない」ということを頭に入れておきましょう。また、10g以下のものは、全成分表示をしなくても良いとなっているため、メイクアップ化粧品など10g以下のものは全成分表示をされていないものが多いです。

スキンケアアイテムを全成分表示から読み解くコツ

それぞれのスキンケアアイテムの構成成分を知ると、全成分表示からその製品が何を目的として作られているものなのかを知ることができます。

例えばクレンジングの全成分表示で
ミネラルオイル、トリイソステアリン酸PEG−20グリセリル、トリエチルヘキサノイン、水、オリーブ油、グリセリン、BG、フェノキシエタノール

という商品があったとします。

一見すると何のことかよくわからないのですが、そのアイテムの構成成分に当てはめて、表示読み解くことで、商品の特徴がわかってきます。

これはクレンジングの例なので、クレンジングの構成成分に当てはめて考えてみましょう。

クレンジングの構成成分は、

・水溶性成分(保湿剤)
・油性成分
・有効成分
・界面活性剤
・増粘剤
・品質保持を目的とした成分
 でした。

この構成成分に上記の全成分表示を当てはめてみると、

・ミネラルオイル→油性成分
・トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル→界面活性剤
・トリエチルヘキサノイン→油性成分
・水→水溶性成分
・オリーブ油→油性成分
・グリセリン→水溶性成分(保湿剤)
・BG→水溶性成分(保湿剤)
・フェノキシエタノール→品質保持を目的とした成分(防腐剤)
 となります。

ここから読み解く商品の特徴は、「オイルでメイクアップ化粧品の汚れを浮かせて、水を加えると肌の上で乳液状になり洗い流せる。保湿剤は入っているが、それ以上の有効成分は含まれていない」ということがわかります。

全成分表示に記載されているものの何がオイルなのか、界面活性剤なのか、というのは、化粧品に携わる仕事でもしていない限り全くわかりません。大切なのは全てを知り尽くすことではなく、コツを知ることです。

全成分表示は多い順にかかれていて1%以下は順不同であることや、それぞれのスキンケアアイテムの大まかな構成成分を知っておくだけで、今日から化粧品を選ぶ目が変わってきます。まずは、今使っているアイテムの全成分表示を見て、何が含まれているのかを知り、自分の肌タイプに合っている商品なのかを見なおしてみましょう。そして、新しく商品を買うときは、全成分表示を見てみるということをしてみてください。

■参考文献
日本化粧品検定協会®公式1級・2級対策テキスト コスメの教科書/主婦の友社

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■著者プロフィール

神沢充美

神沢 充美
2011年より、素肌の教室「Ecole de la Peau nue(エコール ドゥ ラ ポーニュ)」主宰。素肌の専門家として、手作りコスメによるスキンケアを指導。一人一人の肌質に合わせた内容で、好評を得ている。

【取得資格】
ハンドメイドコスメティックス協会認定、H・C・A認定講師、トータルスキンケアカウンセラー、日本化粧品検定協会認定、コスメコンシェルジュ、公益社団法人、日本アロマ環境協会認定、アロマテラピーインストラクター、サードメディスンプロジェクト、プロジェクト1、2修了、正看護師

【ホームページ】
【Ecole de la Peau nue】

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