第3回:シミの種類と特徴を知ろう。 ― 最強肌を作る!多忙な看護師でもできる簡単ケア。

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第3回:シミの種類と特徴を知ろう。

女性の肌悩みの一つに必ず挙がる「シミ」。

「シミとは何でしょう?」と聞かれた時、頬や手に出ている茶色の斑点を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。

しかしシミには種類があり、原因や対処法はそれぞれ異なります。
まずは、シミの種類や特徴から見なおしてみましょう。

シミの種類は一つじゃない!看護師に多い「老人性色素斑」

1.老人性色素斑 日光黒子(にっこうこくし)
頬骨の高い部分・頬全体・身体にもできやすく、大きさは数ミリから数十ミリ、丸い色素斑で、薄い茶色から徐々に濃くなりはっきりしていきます。深さは表皮までです。皮膚にはメラノサイトの活性化と増加がみられ、表皮や角質層が厚くなるという変化があります。

原因は、紫外線と老化で、シミの中で最も多いタイプです。ごく初期のものは美白化粧品が有効ですが、定着したものは消えないのでレーザー治療の対象となります。

2.脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)
頬骨の高い部分、こめかみ、額、身体にもできやすく、深さは表皮までです。皮膚にはメラノサイトの活性化と増加、表皮や角質層が厚くなり、角質層の肥厚が進み表面からはイボ状に見えるという変化があります。

原因は、紫外線と老化で、レーザー治療の対象となります。

3.雀卵斑(そばかす)
鼻を中心に頬骨のあたりに散らばるようにでき、形は丸くはなく三角や資格の場合が多く、色は薄い茶色のものがほとんどで、深さは表皮までです。皮膚には、メラノサイトが活性化するという変化があります。

原因は、遺伝のため美白化粧品の効果はでにくく、レーザー治療できれいに消える場合があります。

4.肝斑
頬骨高い部分にもやもやと左右対称にできるものが有名ですが、額や鼻にもでることがあります。境界がはっきりしないシミが、左右対称にできるのが特徴的で、深さは表皮までです。皮膚には、メラノサイトの活性化という変化があります。

原因は、女性ホルモンのバランスの乱れで、妊娠中やピルを内服した時、更年期の人によく見られます。
美白化粧品が有効ですが、内服のトラネキサム酸の効果は出やすく美容皮膚科などで処方されることがあります。

5.炎症性色素沈着
顔・身体問わず、どこにでもできるシミの一つです。赤から黒まで色は様々で、深さは表地?真皮までです。皮膚には、メラノサイトの活性化と増加という変化があります。

原因は、ニキビ跡や虫さされなどの炎症で、叩く・摩擦・毛抜でムダ毛を抜くなどの刺激でできることもあります。美白化粧品やピリングが有効ですが、気にしすぎて触るなどの刺激を与え続けると、刺激がメラニン合成を高め悪化することがあります。
レーザー治療で悪化する可能性があるため、原則としてレーザー治療は禁忌です。

6.花弁状色素斑
背中や肩、胸にできやすく、よく見ると小さな花のような形をしています。紫外線の積み重ねというよりも、海水浴などで一度の強い日焼けをした後にできるもので、深さは表皮までです。皮膚にはメラノサイトの活性化と増加という変化があります。

原因は、紫外線(特に海水浴などの急激な日焼け)で、レーザー治療の対象となります。

このように、シミは大きく6つの種類に分けることができます。

看護師さんの仕事はとにかく忙しく、一年を通して仕事中に汗をかいている方も多いです。朝にはしっかり塗っていた日焼け止めやファンデーションも、マスクに付いて取れてしまったり、午前中のうちに汗で流れ落ちてしまったり、なんてことは日常茶飯事です。それでも、患者様のベッドサイドで紫外線を浴び続けながらケアをするという状況ばかり。まさに、シミができやすい肌環境です。
そんな看護師さんの肌におこりやすいのは、やはり紫外線が原因となる「老人性色素斑」です。

肌にシミができると、どうしても老けて見えたり、気になってメイクが厚くなってしまったりと悪循環です。いつまでも若々しい肌でいるためには、シミを作らないことが大切です。

次はシミができるメカニズムや、シミ対策の美白化粧品少し掘り下げてみましょう。

どうしてシミはできるのか?

紫外線を肌に浴びると、表皮の基底層(一番真皮側の層)にあるメラノサイトが活性化します。(メラノサイトは通常淡い色をしていますが、紫外線を受けるとメラニン色素を産出し、自らも褐色に変化します。)メラニン色素は、メラノサイトが伸ばした樹状突起を通じて基底層にある基底細胞内に送り込まれ、拡散されていきます。基底細胞は、有棘細胞・顆粒細胞と成熟し、上方へ移動しながらメラニンの拡散を促すため、紫外線を浴びると肌が黒くなるのです。

通常ならばターンオーバーで代謝され、最終的にアカとなって剥がれ落ちるのですが、ターンオーバー中もメラニン色素は基底層で次々に作られています。メラニン色素の排泄と生成のバランスが取れている間は、アカとなって剥がれ落ちるためシミとして肌に残ることはありませんが、加齢によるターンオーバーの乱れや、繰り返し受ける紫外線刺激によりメラノサイトが活性化するとメラニンを多量に作り出し、メラノサイトの数が増えていきます。更には表皮や角質層が肥厚して老人性色素斑ができてしまうのです。(進行すると盛り上がって見えるものもあります。)

この状態になると、皮膚の構造自体が変化してしまっているため、美白化粧品は有効ではなく、レーザー治療の対象となっていきます。

では、美白化粧品とは、どのような働きをしているのでしょうか。

美白化粧品は美白成分に着目して

美白化粧品のほとんどは、できてしまったシミを消すわけではありません。美白成分とは、メラノサイトがメラニン色素を作る作業を邪魔する(メラニンを生成する酵素:チロシナーゼ阻害する)成分のことです。つまり、できてしまったシミに対して使うのではなく、シミが出来ないように予防的に使うものが美白化粧品です。シミの気になる部分だけでなく顔全体に、紫外線の強い時期だけではなく一年中使うことが大切です。

美白化粧品を選ぶ際に必要なのは、全成分表示を見て美白成分が含まれているものを選ぶことです。この時に、一つの目安になるのは医薬部外品指定の成分です。「そんなこと言われても、どれが美白成分か分からない」という方も多いと思います。医薬部外品の有効成分をいくつかご紹介しますので、選ぶ時の参考にしてください。

・エナジーシグナルAMP(アデノシン-リン酸二ナトリウムOT)
天然酵母由来の成分で、メラニンの排出を促進します。
メラニン色素蓄積を抑え、シミ・そばかすを防ぎます。

・アルブチン
元々は、コケモモから抽出された成分で、チロシナーゼの働きを阻害します。
濃度が高いと、肌に刺激になることもあります。

・カモミラET(カミツレエキス)
ハーブのカモミール(西洋カミツレ)から抽出される成分で、抗炎症作用を併せ持ちます。
メラノサイトにメラニン生成を指令するエンドセリンという情報伝達物質を抑制します。

・m-トラネキサム酸(トラネキサム酸)
元々は抗炎症剤として使われていたトラネキサム酸を、美白成分として開発したものです。
メラノサイトの樹状突起形成に対して抑制的に働き、また、チロシナーゼの活性も阻害するためメラニン生成の指令を阻止します。

・ビタミンC誘導体
リン酸型ビタミンCなど、ビタミンCを吸収しやすい形に変えたものです。
チロシナーゼ活性阻害や、メラニン色素生成抑制・還元の効果があります。
抗酸化作用を持つので、老化防止・ニキビの炎症を抑えるのにも使われます。

・ルシノール(4-n-ブチルレゾルシナール)
北欧のもみの木に含まれる成分をヒントに作られたもので、チロシナーゼの活性を阻害します。

・リノール酸
サフラワー油などの植物油から抽出される成分で、メラニン排出促進、チロシナーゼを分解します。

・エラグ酸
イチゴ由来の成分で、チロシナーゼの活性を阻害します。

・プラエンタエキス
豚などの胎盤から抽出される成分で、チロシナーゼの活性を阻害します。

・4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム酸)
慢性的なターンオーバーの不調に着目して研究開発された成分で、チロシナーゼの活性を阻害します

・コウジ酸
みそやしょうゆに含まれる、麹菌由来の成分で、チロシナーゼの活性を阻害します。

・マグノリグナン(5,5’-ジプロピル-ビフェニル-2,2’-ジオール)
ホオノキの成分を元に開発された成分で、チロシナーゼの成熟を阻害します。

この他にも、D-メラノ、TXC、ニコチン酸アミド、ロドデノールなどの成分も医薬部外品として有効性が認められています。

日常のケアでシミの予防を心がけよう

できてしまったシミを消すのは、日常のスキンケアでは困難です。
シミは、できないように予防が大切です。

肌の代謝をあげてターンオーバーを促すためにマッサージをするのも良いのですが、シミの上を強くこすると、刺激でシミが濃くなることもあります。美白成分を含んだ化粧品を選ぶとともに、肌をこすらない優しいケアをしていきましょう。

■参考文献
1)日本化粧品検定協会R公式 1級・2級対策テキスト コスメの教科書/主婦の友社
2)素肌美人になるためのスキンケア美容医学事典/吉木伸子著/池田書店
3)最新改訂版 美容皮膚科学事典/朝田康夫監修/中央書院

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■著者プロフィール

神沢充美

神沢 充美
2011年より、素肌の教室「Ecole de la Peau nue(エコール ドゥ ラ ポーニュ)」主宰。素肌の専門家として、手作りコスメによるスキンケアを指導。一人一人の肌質に合わせた内容で、好評を得ている。

【取得資格】
ハンドメイドコスメティックス協会認定、H・C・A認定講師、トータルスキンケアカウンセラー、日本化粧品検定協会認定、コスメコンシェルジュ、公益社団法人、日本アロマ環境協会認定、アロマテラピーインストラクター、サードメディスンプロジェクト、プロジェクト1、2修了、正看護師

【ホームページ】
【Ecole de la Peau nue】

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